初心者でもいきなりヴィブラートを練習してみる

田畑裕哉 on 2015/05/12. Tags: , , ,

左手は丸みを保ち、力を入れてしまわないように、
生卵を持つ感覚で、ということを左手の練習は小指から始める
書きました。

そもそも左手に力を入れてはいけない理由は
何でしょうか。

それは、普通に指を動かすことはもちろん、
ポジション移動や、ヴィブラートなど、
さまざまな指の運用の妨げになるからです。
これは、逆に言えば、
ヴィブラートをしつつポジション移動できれば、
左手に無駄な力が加わっていない

理想の状態だということが言えます。

なので、
ある程度、左手の形がマスターでき、
指を押さえる角度が理想的であれば、
音階がままならない段階でも、
いきなり、
ヴィブラートを練習することをお勧めします。

ヴィブラートをやることで、
左手の無駄な力が制限され、
結果として運指もポジション移動もスムーズになるはずです。
以前にも言及しましたが、
指を押さえた次の瞬間には力が抜けて、
次の音への準備を始める、という流れの実現にも
役立つ考え方です。

初心者は、大人であっても、
音程が安定するまで
ヴィブラートを禁止しないと、変な癖がついてしまうという考え方が大勢を占めるようですが、
それはヴィブラートに起因することではなく、
指の押さえ方・弦への触れ方の問題、または、
音程感覚の問題であって、
ヴィブラートをやってはいけないことの理由にはなりません
理想・目的に適していれば、
練習項目にわざわざ垣根を作る必要はないのです。
そして、初心者にとって、到達目標地点があらかじめ見えるほうが、
教え方として親切です。

あまりにもヴィブラートを温存しすぎることで、
左手が揺らがない形に慣れてしまい、
ヴィブラートの習得のハードルが無駄に上がりすぎることや、
ヴィブラートを含まない音程感覚が浸みつきすぎて、
ヴィブラートをやったときの違和感が起こること、逆に、
音程の中心を捉えたヴィブラートの習得に、また別にコツを見出す必要があることなど、
ヴィブラート込みで練習しないことによる弊害が大きいように思います。


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