弾きやすさの前にどう弾くべきか考える

田畑裕哉 on 2015/12/17. Tags: , , ,

あるフレーズを演奏しようとするとき、
ヴァイオリンの場合は必ず、ボーイングの問題に直面します。

腕の重みが載りやすいのは弓元(厳密には弓元から少しだけ弓先方向)で、
反対に、載りにくいのが弓先です。
したがって、音に圧力を加えるときには弓元で、
音の圧力を減らしたり、小さな音量にするときには弓先が良い、
ということになります。

基本的に私は、
ダウンボウとアップボウとの
運用の結果としての音に差が生まれないことを是としているので、
余計に弓の動かしやすさに無頓着ではあるのですが、
少なくとも、
8分音符4つずつスラーに!などという、
単純に弓の配分だけを考えた(本当の意味では考えられていないのですが)
そんなくだらない、何の考えも無いボーイングに甘んじてはいけません。

一連の弓の動かしやすさ、ではなく、
フレーズ(音程の変化や抑揚)に対して
弓の運用や位置をどのように対応させるのが
最も妥当性が高いか、という観点でボーイングを決めるべきです。

ときには8分音符が8つ並んだ配列を1:7に分けるスラーが必要かもしれません。
そして、そのときに7音に一つのスラーをかけられないからと言って、
1:4:3などに再分割するのは、
自分の技術の無さを恥じるべきでしょう。
また、どうしても再分割や弓の無理が生じる場合にも、
少なくとも、どの妥協案がフレーズ崩壊へのダメージが最も少ないか、
しっかりと考慮すべきです。

フレーズを活かすも殺すも、ボーイング次第、と言ったところでしょうか。


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