アーバンネットワークを考える

田畑裕哉 on 2005/04/28

まもなく事故から丸3日が経とうとしています。
現在、97人の死亡が確認されているようです。

新聞には亡くなられた方々の住所が町字名まで出ていましたが、
北区の近所の方も多く、
やはり私もショックです。

先日の書き込みで、
定時運転確保がかなりの重圧ではなかったか、
というようなことを書きましたが、
やはり報道でも、その問題がでてきました。

テレビを見ながら、
そういえばJR西日本の会社説明会に行ったことを
思い出しました。
少しマニアックな見解を付け加えて分析してみます。


関西圏のアーバンネットワークは、
JR西日本管内でのドル箱路線で、
山陽新幹線よりも稼いでいるとのことでした。
しかし、そのドル箱路線のほぼすべてで
姫路~京都・大津は山陽・阪急・阪神・京阪など、
大阪~宝塚は阪急、
和歌山方面は南海、
奈良方面は近鉄、と競合しているのです。

その中でも熾烈なのは、やはり、
神戸~京都、宝塚~大阪中心部だと言えるでしょう。

国鉄時代、国鉄は関西私鉄には勝てませんでした。
スピードでもサービスでも。
それではいけないと、
国鉄、そしてJRは「新快速」電車を新設、
スピードと利便性で勝負し、
今日の激戦となっているのです。
時間帯を問わず
「新快速」はほぼ満員であるところを見ると、
ややJRが優勢のようにも見えます。

ただ、JRが不利な点、
ダイヤを変更するときにネックとなるものが、
大阪に集中する路線の関係性です。

10年位前まで、
東海道線は神戸方面~尼崎~大阪~京都方面、
福知山線は宝塚方面~尼崎~大阪~一部京都方面、
そして南紀方面の特急は京都方面~大阪~環状線~阪和線方面
という運行形態でした。

見てのとおり尼崎~大阪~新大阪近辺は、
ダイヤ過密になったのです。
それを回避するためにも、
また学研都市線・大阪中心部の利便性向上のためにも、
「JR東西線」が建設されました。
これは尼崎~北新地(大阪駅から徒歩連絡できる)~
京橋までです。

要するに、混雑する東海道線のバイパス的役割を果たすべく、
建設されました。
現に、東海道線の普通列車の半分、
福知山線の普通列車のほとんどを、
従来の高槻・大阪行きから、
尼崎から東西線経由松井山手行きに切り替えました。

しかし、ここでまた利便性を追求するところが、
賢くもあり、愚かでもあるのでしょう。

そもそも、
ダイヤ構成が雁字搦めになってしまったのは、
尼崎駅への東海道線新快速電車全停車の時代からでしょう。

その結果、
尼崎駅での新快速電車は、
宝塚方面から東西線同志社前・松井山手方面への快速電車と
連絡することになりました。
尼崎駅でクロスするのです。

だから福知山線からきた電車が遅れると、
東海道線の新快速が長時間待つことになり、
またその新快速が、
ほかのどこかの駅で普通電車を待たせる。
逆に新快速が遅れると、
尼崎で東西線が待たされるということで、
尼崎を中心に、すべての線区に遅れの影響を
及ぼすのです。

だから、
運転手は定時運転を確保しなければいけない。
一編成でも定時運転ができなければ、
全編成に影響する。

これはかなりのプレッシャーです。

そればかりではないでしょうが、
この事故のひとつの原因ではないかと、
思えて仕方がないわけです。


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