すべては「鳴っている状態」をつくってから
高校生などの初心者の演奏を聴くと、楽器が「鳴っていない」ことに気づきます。これは、楽器が音を発していないということではなく、楽器本来の音色が十分に発揮されていないということです。 大きな音が「大きな音」として役に立つため...
高校生などの初心者の演奏を聴くと、楽器が「鳴っていない」ことに気づきます。これは、楽器が音を発していないということではなく、楽器本来の音色が十分に発揮されていないということです。 大きな音が「大きな音」として役に立つため...
ボーイングには、指導書や理論書の数だけ見解があります。つまり、念頭に置いておくべきは、ボーイングは人それぞれであるということと、プロの演奏家のボーイングをそのまま真似しようと思ってはいけないということです。 プロのオーケ...
ヴァイオリン界の大教育者、レオポルト・アウアーは、 若い生徒は速いテンポでパッセージを演奏したい衝動に駆られ、ただ指の速い動きを楽しむことだけに酔いしれて、有頂天になりがちである。 と著書で述べています。 これは、初心者...
あるフレーズを演奏しようとするとき、ヴァイオリンの場合は必ず、ボーイングの問題に直面します。腕の重みが載りやすいのは弓元(厳密には弓元から少しだけ弓先方向)で、反対に、載りにくいのが弓先です。したがって、音に圧力を加える...
あるチェロ奏者の方と意見交換する機会がありました。そこで激しく共感しあっていたのが、弓の「初速度」についてでした。常々、大切にしなければならないのは、音の速さだと考えています。ある意味では瞬間的な音の圧とも言えるとは思い...